「相続が発生したけれど、うちは相続税の申告が必要なの?」

「基礎控除って聞いたことはあるけど、実際にいくらまでなら申告不要?」

そんな疑問をお持ちの方に向けて、会津若松の相続専門税理士が、相続税の申告要否を5分で判断できるフローと、令和6年改正に対応した基礎控除・特例のポイントを、計算例つきでわかりやすく解説します。

この記事を最後まで読めば、「自分が申告すべきか」がはっきりわかり、次の一歩(税務署への確認、税理士への相談)につながります。

相続税の具体的な計算方法については、相続税・贈与税の計算の仕組みを税理士が解説|会津若松の記事もあわせてご覧ください。

相続税の申告が必要な人・不要な人

相続税は「相続や遺贈により財産を取得したすべての人」にかかる税金ではありません。ただし、実際に相続税の申告が必要になる方の割合は、国税庁公表の全国値で令和5年分は9.9%、最新の令和6年分は10.4%と、ついに10%を超えました(国税庁「令和6年分 相続税の申告事績の概要」より)。基礎控除の引下げがあった平成27年以降で最高水準です。

その一方で、平成27年の基礎控除引き下げ以降、相続税の対象となる人は大幅に増えました。以前は「うちは対象外」と思われていた層でも、現在は基礎控除を超えるケースが少なくありません。特に自宅不動産や預貯金、生命保険金を合わせると、意外に基礎控除を超えていたというご相談が当事務所にも多く寄せられます。

つまり、10人が亡くなればおよそ1人以上が申告するイメージです。ただし、「うちは大丈夫」と自己判断して申告を怠ると、あとから高額の追徴課税を受けることもあります。まずは4つのパターンで、自分がどこに該当するかを判断してみましょう。

申告要否を分ける4つのパターン

① 明らかに申告不要

相続財産の合計が基礎控除以下のケース。税務署への申告も税金の支払いも不要です。全体のおよそ9割がこのパターンに該当します。

② 申告が必要(納税あり)

基礎控除を超え、特例も使えないケース。10か月以内に申告・納税が必要です。

③ 特例で無税だが申告必要

最も見落としが多いパターン。配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例を使うためには、「税額0円でも申告書の提出」が必須です。

④ 判断が難しい

土地・非上場株式・生命保険金など、評価が複雑な財産が含まれるケース。専門家の判断が必要です。

③のパターンに要注意!「特例を使えば税金は0円になるから、申告しなくていい」と思い込むケースがよくあります。これは誤りです。特例の適用には申告書の提出が必須の要件で、期限内に申告しないと特例が使えなくなり、多額の税金が発生することがあります。他の相続に関する疑問は相続・税務Q&Aにまとめていますので、あわせてご確認ください。

【判定フロー】5分でわかる相続税の要否判断

Q1. 相続財産の合計額が基礎控除以下?
↓ Yes
申告不要(税額0円・提出不要)
↓ No(基礎控除超)
Q2. 配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例を使う予定?
↓ Yes
申告必要(特例で税額0円でも申告書の提出が必須)
↓ No(特例なし)
申告必要(10か月以内に納税)
POINT

「相続財産の合計」には、名義預金・生命保険金・退職金・生前贈与(一定期間分)も含まれます。単純に亡くなった方の預貯金だけを見て判断すると、実は基礎控除を超えていた…というケースが少なくありません。

基礎控除の計算方法(令和6年以降も変更なし)

相続税の申告要否を分ける最重要ポイントが「基礎控除」です。相続財産の合計額が基礎控除以下であれば、原則として申告も納税も不要になります。

基礎控除の計算式

基礎控除額 = 3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数

この計算式は平成27年1月1日以降の相続から適用されており、令和6年以降も変更ありません。以前(平成26年12月31日以前)の基礎控除は「5,000万円 + 1,000万円 × 法定相続人の数」でしたが、税制改正により大幅に縮小されました。

法定相続人の数え方

法定相続人とは、民法で定められた「相続する権利のある人」のことです。基礎控除の計算では、以下のルールで人数をカウントします。

相続の状況ごとの法定相続人と人数
相続の状況法定相続人人数
配偶者と子1人配偶者・子2人
配偶者と子3人配偶者・子3人4人
配偶者のみ(子なし・親なし・兄弟姉妹なし)配偶者1人
配偶者と父母(子なし)配偶者・父・母3人
配偶者と兄弟2人(子なし・親なし)配偶者・兄弟2人3人
子2人(配偶者なし)子2人2人

相続放棄した人・養子の扱い

  • 相続放棄した人:相続税の基礎控除の計算では「放棄がなかったもの」として人数に含めます
  • 養子:実子がいる場合は1人まで、実子がいない場合は2人までを法定相続人としてカウント可能

基礎控除の早見表

法定相続人の数と基礎控除額の早見表
法定相続人の数基礎控除額この金額以下なら申告不要
1人3,600万円3,600万円
2人4,200万円4,200万円
3人4,800万円4,800万円
4人5,400万円5,400万円
5人6,000万円6,000万円
POINT

「相続財産の合計」の判断ポイント

  • 相続財産の総額から、借入金・葬式費用・非課税財産を差し引いた「正味の遺産額」で判定
  • 相続開始前7年以内(令和6年以降段階施行)の生前贈与も加算対象
  • 相続時精算課税を利用して受けた贈与も加算

要注意!申告が必要なのに気づかない4つのケース

ここが今回の記事でもっとも重要なパートです。「うちは大丈夫」と自己判断した結果、実は申告が必要だった…というケースは実務でも本当に多く見られます。以下の4つに該当する場合は、必ず税理士や税務署に確認してください。

ケース1:配偶者の税額軽減で税額0円でも要申告

相続税には「配偶者の税額軽減」という強力な特例があります。配偶者が取得する遺産のうち、1億6,000万円または法定相続分のいずれか多い方まで無税になる制度です。

ところが、この特例を使うには「相続税の申告書に配偶者の税額軽減を適用する旨を記載して提出する」ことが必須です。特例を使えば税額が0円になる場合でも、申告書の提出そのものを怠ると、この特例は一切使えなくなり、本来の相続税を全額納めることになります。

「税金がゼロなら申告不要」ではなく、「税金をゼロにするために申告が必要」というのが正しい理解です。

ケース2:小規模宅地等の特例で税額0円でも要申告

自宅の土地について、一定要件を満たすと評価額を80%減額できる特例があります。たとえば5,000万円の自宅土地が、この特例で1,000万円と評価されるため、基礎控除内に収まって税額0円になるケースもあります。

しかしこの特例も、相続税の申告書の提出が必須の要件です。適用要件を満たすうえで、「小規模宅地等についての課税価格の計算の明細書」を添付し、期限内に申告する必要があります。

実務でよくある誤解

「自宅の土地は80%減額できるから、預金2,000万円+自宅土地5,000万円でも基礎控除内に収まる。だから申告不要」──これは誤りです。特例適用前の評価額(2,000万円+5,000万円=7,000万円)が基礎控除を超えるので、必ず申告が必要になります。

ケース3:名義預金・生命保険金・退職金の見落とし

相続財産に含める必要があるのに、忘れられがちな財産が3種類あります。

見落としやすい相続財産の取扱いと非課税枠
財産の種類取り扱い非課税枠
名義預金
(実質は故人のもの)
被相続人の財産として計上なし
生命保険金
(受取人が相続人)
みなし相続財産として計上500万円×法定相続人の数
死亡退職金
(会社から支給)
みなし相続財産として計上500万円×法定相続人の数

名義預金とは?

「妻名義や子名義の預金だから故人の財産ではない」と考えがちですが、実質的に故人が管理・入金していた預金は、税務上「名義預金」として故人の財産に含めます。相続税の税務調査でもっとも指摘されやすいポイントです。

具体的には、以下のような預金は名義預金と判定される可能性が高くなります:

  • 子や孫名義だが、通帳・印鑑を故人が保管していた
  • 入金の原資が故人の収入からで、名義人自身の収入ではない
  • 名義人が預金の存在を知らなかった、または自由に使えなかった
  • 贈与契約書や贈与税の申告実績がない

生命保険金・退職金の非課税枠

受取人が相続人である生命保険金・死亡退職金には、それぞれ「500万円 × 法定相続人の数」の非課税枠があります。ただし、この非課税枠を差し引く前の金額を、まず相続財産に含めて総額を判断します。

ケース4:生前贈与加算(2026年現在は原則「相続開始前3年以内」)

相続開始前に受けた暦年課税の贈与は、一定期間分を相続財産に加算して相続税を計算します。この加算期間は令和5年度税制改正で「3年→最長7年」へと段階的に延長されましたが、2026年(令和8年)現在の相続開始であれば、従来どおり「相続開始前3年以内」の贈与が対象です。

POINT:「一律7年加算」ではありません

「もう7年加算になった」という情報を見かけますが、国税庁No.4161によれば、相続開始日によって加算対象期間が段階的に変わるのが正しい理解です。

生前贈与加算の経過措置(相続開始日ごとの加算対象期間)
相続開始日加算対象となる贈与期間
〜令和8年12月31日(2026年末まで)相続開始前3年以内
令和9年1月1日〜令和12年12月31日令和6年1月1日から相続開始日まで(経過措置)
令和13年1月1日以降相続開始前7年以内(完全施行)

なお、相続開始日が令和9年1月2日以後の場合は、延長された相続開始前3年超の対象贈与について「総額100万円までは加算しない」緩和措置があります(毎年100万円ではなく、延長された4年分の合計から一括100万円を控除)。詳細は国税庁タックスアンサーNo.4161をご確認ください。

「毎年110万円ずつ贈与していたから贈与税もかからないし相続税にも影響しない」と考えるのは危険です。相続開始前3年以内(今後は段階的に最長7年以内)の暦年課税の贈与は、たとえ年110万円以内でも相続財産に加算されます。
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相続税の申告期限と流れ

申告期限:相続開始を知った日の翌日から10か月以内

申告期限 = 相続開始を知った日の翌日から10か月以内

例:令和8年1月10日に亡くなったことを知った場合 → 令和8年11月10日までに申告・納税

「相続開始を知った日」とは、通常は故人が亡くなった日と同じですが、以下のケースでは異なることがあります:

  • 遠方の親族で後日連絡を受けた場合:連絡を受けた日の翌日からカウント
  • 行方不明の人の失踪宣告が確定した場合:宣告確定日からカウント
  • 遺言により後から相続人と判明した場合:知った日からカウント

判断に迷うケースでは、早めに税理士へご相談ください。

期限に遅れた場合のペナルティ

申告期限に遅れた場合の主なペナルティ
ペナルティの種類内容税率(目安)
無申告加算税申告期限に間に合わなかった場合原則15%(調査予知なしなら10%)。50万円超部分は+5%、300万円超部分は+10%。調査通知前の自発的な期限後申告は5%。
過少申告加算税申告額が本来より少なかった場合原則10%(調査予知なしなら5%)。50万円や期限内申告税額のいずれか多い額を超える部分は+5%。
重加算税財産を意図的に隠していた場合過少申告35%/無申告40%
延滞税期限を過ぎた日から発生令和8年(2026年)の適用率は2.8%(納期限後2か月以内)、9.1%(それ以降)。法定上限は14.6%。

申告の流れ(STEP1〜5)

  1. 相続人の確定 被相続人の戸籍謄本を出生から死亡まで取り寄せ、法定相続人を確定します。
  2. 相続財産の調査・評価 預貯金・不動産・有価証券・生命保険金・生前贈与など、すべての財産をリストアップし評価します。
  3. 遺産分割協議 相続人全員で遺産の分け方を話し合い、遺産分割協議書を作成します。
  4. 相続税申告書の作成 評価額と分割内容をもとに、相続税申告書と添付書類を作成します。
  5. 申告書の提出・納税 被相続人の最後の住所地を管轄する税務署に申告書を提出し、税金を納めます。

必要書類の主なリスト

  • 被相続人の戸籍謄本(出生から死亡まで)・住民票の除票
  • 相続人全員の戸籍謄本・印鑑証明書・住民票
  • 遺産分割協議書
  • 財産の資料(預貯金残高証明書・不動産登記事項証明書・固定資産税評価証明書 など)
  • 債務・葬式費用の資料
  • 生前贈与の資料(過去7年分程度)
会津若松の場合の申告先

被相続人が会津若松市内にお住まいだった場合、申告先は会津若松税務署(〒965-8686 福島県会津若松市城前1番82号)です。ただし、被相続人の最後の住所地により所轄税務署は異なりますので、事前確認をおすすめします。

【計算例】ケース別に判断してみよう

4つのケースで、実際に相続税の申告要否を判断してみます。

ケース1:財産5,000万円・相続人3人 → 申告不要

前提
  • 相続財産合計:5,000万円(預貯金3,000万円+自宅土地建物2,000万円)
  • 法定相続人:配偶者+子2人=3人
  • 生前贈与:なし
  • 債務・葬式費用:200万円
基礎控除 = 3,000万円 + 600万円 × 3人 = 4,800万円
正味遺産額 = 5,000万円 − 200万円 = 4,800万円

判定:4,800万円 = 4,800万円
→ 基礎控除以下(ちょうど同額)なので、申告不要

ケース2:財産6,500万円・相続人2人 → 要申告(分割方法により納付税額が変わります)

前提
  • 相続財産合計:6,500万円(預貯金4,000万円+上場株式1,500万円+自宅1,000万円)
  • 法定相続人:配偶者+子1人=2人
  • 生前贈与:相続開始1年前に子へ500万円
  • 債務・葬式費用:300万円
基礎控除 = 3,000万円 + 600万円 × 2人 = 4,200万円
生前贈与加算 = 500万円
正味遺産額 = 6,500万円 + 500万円 − 300万円 = 6,700万円

判定:6,700万円 > 4,200万円
→ 基礎控除を2,500万円超過。相続税の申告が必要

課税遺産総額 = 6,700万円 − 4,200万円 = 2,500万円
 配偶者(1/2)1,250万円 × 15% − 50万円 = 137万5,000円
 子(1/2)1,250万円 × 15% − 50万円 = 137万5,000円
相続税の総額 = 275万円

※ここから先の納付税額は、遺産の分け方によって変わります。法定相続分どおり(配偶者1/2・子1/2)に分けた場合、配偶者の税額軽減により配偶者の税額は0円となり、子の納付税額は約137万5,000円です。一方、配偶者がすべての財産を取得した場合は、配偶者の税額軽減によって納付税額が0円になることもあります(その場合も申告書の提出は必要です)。同じ財産・同じ相続人でも、分割方法によって納税額が変わるのが相続税の特徴です。

ケース3:財産1億円・配偶者+子2人 → 要申告(特例で無税可能)

前提
  • 相続財産合計:1億円(自宅3,000万円+預貯金5,000万円+生命保険金2,000万円)
  • 法定相続人:配偶者+子2人=3人
  • 配偶者が全財産を取得(遺産分割協議)
基礎控除 = 3,000万円 + 600万円 × 3人 = 4,800万円
生命保険非課税枠 = 500万円 × 3人 = 1,500万円
正味遺産額 = 1億円 − 1,500万円 = 8,500万円

判定:8,500万円 > 4,800万円
→ 基礎控除を超えるため、税額計算が必要
配偶者の税額軽減により、配偶者取得分は1億6,000万円まで無税
→ 税額は0円でも申告書の提出が必要

ケース4:自宅土地3,000万円+その他5,000万円・相続人3人 → 要申告(小規模宅地等の特例利用)

前提
  • 相続財産合計:8,000万円(自宅土地3,000万円+建物500万円+預貯金4,500万円)
  • 法定相続人:配偶者+子2人=3人
  • 配偶者が自宅を取得、預貯金は法定相続分で分割
  • 小規模宅地等の特例の要件を満たす
基礎控除 = 3,000万円 + 600万円 × 3人 = 4,800万円
特例適用前の総額 = 8,000万円

判定:8,000万円 > 4,800万円
→ 特例適用前は基礎控除超のため、申告書の提出が必要

小規模宅地等の特例で自宅土地3,000万円を80%減額
自宅土地の評価額:3,000万円 → 600万円(2,400万円減額)
特例適用後の総額 = 8,000万円 − 2,400万円 = 5,600万円
特例適用後の課税遺産総額 = 5,600万円 − 4,800万円 = 800万円
課税遺産総額800万円を法定相続分で按分
 配偶者(1/2)400万円 × 10% = 40万円
 子A(1/4)200万円 × 10% = 20万円
 子B(1/4)200万円 × 10% = 20万円
相続税の総額 = 40万円 + 20万円 + 20万円 = 80万円

この80万円を、実際に取得した財産の割合で按分し直します。前提どおり配偶者が自宅(土地600万円+建物500万円)を取得し、預貯金4,500万円を法定相続分で分けた場合、子1人の取得額は1,125万円(全体の約20.1%)となり、税額は1人あたり約16万円。配偶者の税額軽減により配偶者の税額は0円となるため、子2人の納付税額は合計で約32万円という結果になります
→ 少額でも、この特例を使うためには申告書と添付書類の提出が必須
ケース4は、「特例なしで判断してから、特例を適用するかどうかを検討」する順序が重要です。「特例を使えば基礎控除内に収まるから申告不要」は誤りです。

判断に迷ったら会津若松の相続専門税理士へ

相続税の申告要否は、単純そうに見えて実は判断が難しいケースが多くあります。特に以下に当てはまる方は、早めに専門家へご相談ください。

相続財産に土地・建物が含まれる

不動産の評価は路線価・倍率方式・小規模宅地等の特例など複雑です。評価次第で税額が大きく変わります。不動産を含む相続の総合サポートについては相続サポート:ワンストップでの安心解決法をご覧ください。

配偶者が主要財産を取得予定

配偶者の税額軽減の使い方次第で、二次相続まで含めた合計税額が大きく変わります。

非上場株式・事業用資産がある

会社経営者・個人事業主の相続では、事業承継税制や特例事業用資産の判断が必要です。

生前贈与を継続していた

年110万円以内でも、相続開始前一定期間分は加算対象。過去7年分の贈与記録を洗い出す必要があります。

申告手続きの進め方・必要書類・報酬の目安は、会津若松の相続税相談のページで詳しくご案内しています。担当する税理士の経歴・保有資格は代表税理士のご挨拶をご覧ください。

相続税の申告要否、まずは無料でご相談ください

会津若松の相続専門税理士が、財産の内容をお伺いし、申告が必要かどうかを丁寧にご説明します。
「うちはどうなのか?」を、まずはお気軽にご相談ください。

無料相談を申し込む お電話 0242-93-9373

よくあるご質問

相続税がかからなくても税務署から連絡が来ることはありますか?

はい、あります。税務署は「相続税のお尋ね」という書類を、相続税の申告が必要そうな方に送付することがあります。これは相続財産の状況を確認するためのもので、必ずしも「申告が必要」という通知ではありません。ただし、書類が届いた場合は期限内に返送・回答する必要があるため、判断に迷ったら税理士へご相談ください。

相続税の相談はいつから始めるのが良いですか?

理想は生前からのご相談です。相続税対策(生前贈与・遺言書・小規模宅地等の特例の準備など)は、時間があるほど選択肢が広がります。ただし、既に相続が発生している場合でも、申告期限(相続開始を知った日の翌日から10か月)まで余裕を持って早めにご相談いただければ十分に対応可能です。当事務所では初回相談を無料で承っております。

相続税は自分で申告できますか?税理士に頼むべきですか?

制度上は自分で申告することも可能です。しかし、相続税は「財産評価」と「特例適用」の判断が非常に複雑で、税理士に依頼した場合と比べて納税額が数百万円単位で変わることも珍しくありません。特に、土地・非上場株式が含まれる場合、生前贈与がある場合、配偶者や小規模宅地等の特例を使う場合は、税理士への依頼を強くおすすめします。

会津若松の税務署はどこにありますか?

会津若松税務署は、〒965-8686 福島県会津若松市城前1番82号(代表電話 0242-27-4311)にあります。会津若松市と耶麻郡のうち磐梯町・猪苗代町、河沼郡、大沼郡の相続税申告はこちらが管轄です。ただし、被相続人の最後の住所地により所轄税務署は異なりますので、必ず事前確認をお願いします。

申告期限を過ぎてしまいましたが、まだ間に合いますか?

期限を過ぎても申告は可能です。ただし、無申告加算税・延滞税が発生し、また配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例が原則使えなくなるなど、税務上大きな不利益があります。すでに期限を過ぎている場合でも、できるだけ早く申告することでペナルティを最小化できますので、直ちに税理士へご相談ください。

相続財産に借金がある場合、申告要否はどう判断しますか?

相続財産の総額から、借入金・未払医療費・葬式費用などを差し引いた「正味の遺産額」で申告要否を判断します。仮に借入金が財産を上回る場合、相続放棄や限定承認を検討することもできます(3か月以内の家庭裁判所への手続きが必要)。

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この記事の執筆者

税理士 玉木 歩(東北税理士会 会員)
アスミル会計相続パートナーズ/玉木歩税理士事務所 代表
〒965-0037 福島県会津若松市中央1丁目5-29 B.Step201
TEL 0242-93-9373(受付:平日9:00〜18:00)/会津若松税務署管轄

会津若松市を中心に、相続税の申告と生前対策を主軸として、地域の個人・中小企業の税務をお手伝いしています。

法令基準日:2026年7月30日 / 最終更新日:2026年7月30日

【免責事項】本記事は、法令基準日(2026年7月30日)現在に確認できる相続税法・租税特別措置法等および国税庁の公表資料に基づく一般的な情報提供であり、個別の税務相談ではありません。実際の申告要否・税額・特例の適用可否は、財産の内容やご家族の状況によって異なります。個別の事案については、必ず税理士または所轄税務署にご確認ください。

税制は毎年改正されます。本記事は改正内容を確認のうえ随時更新しますが、ご覧いただく時点の法令と異なる場合があります。最新の情報は国税庁ホームページ等でもご確認ください。

本記事の計算例は、制度の仕組みをわかりやすくお伝えするための概算です。実際の申告では、各人の課税価格を千円未満切捨てで算出するなど、国税庁の申告書様式に従った端数処理を行います。

本記事は一般的な解説を目的としたものであり、財産評価や相続税・贈与税の申告の根拠資料としてご利用いただくことはできません。また、税務調査や税務署への説明において、本記事を根拠として援用することもできません。本記事の記載に基づきお客様ご自身が判断・実行された結果について、当事務所は責任を負いかねます。実際の財産評価および申告にあたっては個別の資料に基づく検討が必要ですので、必ず税理士にご依頼またはご相談ください。